安全・快適なデスクの選び方

デスクは効率性・快適性を大きく左右する家具です。

ワークステーション(オフィスワークを支える設備と環境)を構成する家具・什器には、デスク、チェア、パネル、キャビネットなど様々なものがあります。中でも、デスクは作業の効率性や作業者の快適性に大きく影響するため、適切に選ぶことが重要です。
JOIFAでは、デスクを安心・快適にお使いいただけるよう、会員企業、関連省庁と共にJIS規格やJOIFAガイドラインなどの、安全基準を定めると共に、デスクの正しい選び方と使い方をお知らせしています。

デスクとテーブルの分類と主なレイアウト

デスクとテーブルの分類方法にはJISに規定された分類など、いくつかの方法がありますが、ここではユーザーの使用感によって次のように分類しました。

2つのタイプ 据え置きタイプ 移動タイプ
4つの種類と主な用途
単体デスク
従来型のレイアウトによく使われます。
連結タイプ
ユニバーサルレイアウト・フリーアドレスによく使われます。
テーブル
ミーティングなどによく使われます。
折りたたみテーブル
レイアウト変更のしやすいミーティングテーブルです。
フロアレイアウトのタイプ(参考)
島形対向の
レイアウト
組織に合わせてデスクが島型に並べられ、自席が固定されている方式
島形対向のレイアウト例
ユニバーサル
レイアウト
組織ごとに配置されるが、その中で人数を調整できる方式
ユニバーサルレイアウト例
フリー
アドレス
組織にとらわれず、自由に自席を選べる方式
フリーアドレスレイアウト例
ここでは折りたたみテーブルは大きく取り上げませんが、取り扱いに関する重要な注意点があります。

ユニバーサルレイアウトでの連結式テーブル導入のポイント

従来型のレイアウトとフリーアドレスとの中間に位置するユニバーサルレイアウトは、組織のまとまりを残しながら、人数の増減に比較的フレキシブルに対応でき、スペースの無駄も抑えられるので、最近、良く採用されています。
ユニバーサルレイアウトでよく利用される連結タイプの導入のポイントは…

1.在席率から席数を決める。

たとえば、10名の営業部門の在席率が約80%だと想定されれば、席数は10名×80%=8名となります。

2.一人あたりの幅は最低1m

単体デスクと違い、隣との境目がはっきりしないため、一人あたりの幅を最低1m以上に設定することが望ましいです。

つまり、10名の営業部門で、在席率が約80%であれば、8名分=8mのデスクの幅が必要となり、4m幅のロングデスクが最低1台(4名ずつが向き合う)必要となります。

時代によって変遷してきた最適な寸法

効率性・快適性を確保・維持するには、デスクの寸法を適切に選ぶことも重要です。ここでは特に主要な2つの寸法の変遷を紹介します。

1.デスクの高さ

かつては740mm
戦後、米軍規格のデスクが導入され、アメリカの標準であった 740mm が日本の標準となりました。
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その後700mm
日本人の平均身長に合わせて、1971年にJISにより、700mmが標準と規定されました。
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現在のJOIFAの推奨は720mm
1999年、JISの寸法規定は参考扱いになりました。現在、JOIFAでは主に3つの理由により、720mmを推奨しています。

①1971年当時よりもオフィスで働く外国人ワーカーが増加し、日本人の身長も高くなり、当時と同じ方法で算出すると推奨高さは720mmになります。

②近年、書類の標準サイズがB5・B4からA4に統一され、それを収納するために袖引き出しの下の段が深くなりました。そのため、700mmの高さのままでは最上段の袖引き出しが非常に浅くなり、収納できるものが少なくなりました。高さが720mmになれば、最上段の袖引き出しが20mm深くなり、実用性は大きく向上します。

③身障者の雇用拡大により、オフィスでも車いすに対応できる高さの机が必要になりました。大型の車イスの肘までの高さは床から670mmです。デスクの高さが700mmだと天板厚が30mmあるので、天板下の高さが車イスの肘の高さと同じ670mmになります。これでは車イスの肘が天板にぶつかって、それ以上、デスクに近づけません。デスクの高さが720mmあると、車イスの肘が天板下に入り込みます。

★身長の低い方でデクスの高さが720mmは少し高いと感じられる方は、フットレストの使用をおすすめします。

★デスク高さが700mmの場合、720mmの高さの机と組み合わせると、高さが不揃いになります。その場合にはローパーティションのシステムがお勧めです。

2.作業面の奥行き

かつては700mm
奥に資料を置いて、手前で作業するには、奥行き700mmが適当です。また、600mmを越えた先は手が届きにくく、細かい作業がしにくくなります。
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その後800mm
初期のコンピュータが普及し始めると、CRTモニター(ブラウン管モニター)を置くために、奥行き800mmのデスクが増えました。
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現在の主流は600~700mm
モニターが薄くなり、ノートパソコンの利用も増え、奥行きが必要なくなって、今は700mmに戻っています。
また、省スペースを目的として、奥行き600mmのデスクも一般的になってきました。

デスクの耐久試験をご存知ですか?

JOIFAはJIS原案作成団体として、有識者、消費者、会員企業及び日本規格協会(JSA)と協力し、安全なモノづくりのための、JIS規格を制定・改正しています。また、そこでは製品の安全性を高め、事故を未然に防ぐための試験基準が規定されています。以下に試験基準の一例を紹介します。

垂直力に対する安定性

試験の目的/
机・テーブルの天板の縁に上から力が加わった時に、転倒しないかどうかを確認する試験です。天板に手をついて立ち上がったり、その上に乗った時を想定しています。
試験方法 /
引用規格:JIS S 1202
試験体を床面に設置し、試験体の長辺側の脚をストッパに当て、ストッパ側の天板の縁から50mm内側の位置に規定の垂直力を加えるか、反対側の脚が浮き上がるまでの垂直力を測定します。次に、短辺側の脚にストッパを当てて同様に試験を行います。

持続垂直荷重試験

試験の目的/
机・テーブルの天板の上に物を乗せた時の強度を確認する試験です。書類などの重さで一定期間に、天板がどれくらいたわむかを想定しています。
試験方法 /
引用規格:JIS S 1205
荷重を加える前と、荷重を加えてから後の天板のたわみを比較します。天板には1dm² 当たりの規定荷重を等分布に載荷し7日間放置します。(1dm² =0.1m×0.1m)
JISS1207では、金属、石、ガラス製の天板は1時間放置。

水平力試験

試験の目的/
机・テーブルの脚部の強度を確認する試験です。上に物を載せた状態で天板側面から力が加わった時に、テーブルが傾いたり、脚が折れることが無いかを想定しています。
試験方法 /
引用規格:JIS S 1205
机・テーブルの天板上に転倒防止に十分なおもりを均等に載荷する(最大100㎏)。試験体を床面に設置し、短辺側の脚の周りをストッパに当て、天板の一辺から、中心線の方向に規定の力を水平に10秒間10回加え、移動量を測定します。この操作を、ストッパ位置をそのままにして、天板の各辺(4辺)についてそれぞれ行います。

正しく使っていただくためのワンポイントアドバイス

1.ワゴンの引き出しは下から詰めよう。

空のワゴンにモノを収納していくとき、下の引き出しから詰めるようにしてください。上から詰めると転倒の恐れが生じます。

2.タスクライトの取付位置は左側

右利きの場合、タスクライトを左側に取り付けて光が左から当るようにすれば、文字を書く手元が影になりません。

3.デスクトップパネルの上手な使い方

デスクトップパネルの高さの主流は450mm、350mm、250mmの3種類です。それぞれ適した用途がありますので、上手に使い分けてください。

450mmでは向かいの人の顔は常に隠れていますので、仕事に集中できます。

350mmは顔をあげれば相手が見えますが、仕事に向かってうつむけば顔が隠れる高さです。集中とコミュニケーションを使い分けられます。

250mmでは手元を隠しつつ、向かいの人の顔は常に見えていますので、コミュニケーションがよく取れます。

4.鍵や配線カバーをなくしたときは…

デスクの鍵や配線カバーなどの部品をなくしても、ガッカリすることはありません。各メーカーから、補充の鍵や部品を購入できます。
お使いのデスクがどのメーカーの製品かわからない場合は、JOIFAナンバーから調べることができます。

5.JOIFAの標準使用期間

JOIFAではデスクの経年劣化による事故を防止するため、安全にご使用いただける標準使用期間を定めています。これは、保証期間や税法上の耐用年数とは異なります。
詳しくは、JOIFA標準使用期間をご覧ください。

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